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続編:
[些細な出来事なのダ]


1.  はじめに
2.  入院までの道のり
3.  HI病院 の住み心地
4.  入院その後、そして。。
5.  告知
6.  寛解導入療法
7.  お見舞いアリガトウ
8.  地固め療法
9.  福岡西方沖地震
10.  ダブル入院!?
11.  クリーンルームの住民
12.  再び「無菌室」へ
13.  退院へ
14.  一般病室のこと
15.  入院中に買ったモノ
16.  退院!!
17.  自宅療養
18.  復職後
19.  2006年の出来事
[1][2][3][4]
20.  2007年の出来事
[1][2][3][4]
21.  2008年の出来事
[1][2][3][4]
22.  2009年の出来事
[1][2][3][4]
23.  2010年の出来事
[1][2]
24.  あとがき

[些細な出来事なのダ]
に続く...


[ 番外編 ]
-  私も入院したのダ -
by YUKO

1.  入院
2.  眠れぬ病室の夜
3.  治療前の事
4.  闘病仲間
5.  その後
6.  洗濯 & HS温泉
7.  退院までのこと



Copyright 2005-2010 EISHIN
[ 番外編 ]
◆◇◆◇ 私も入院したのダ ◆◇◆◇
by  YUKO


1. 入院

私の旦那 EISHIN が入院してからかなりたった6月の初旬の事。
私は風邪を引いたような気がして HS病院の外来へと出かける。そして
「どうも風邪を引いたようだけど、主人には絶対移してはいけないので早く治したい」
と言った。医師の方からの返事は、
「ご主人が血液内科に? ほぅほぅ、それなら早く直さないとね」
とのこと。早く治るようにと抗生物質を出してくれた。翌日からずっとそれを飲んで過ごす。
しかし、1週間後熱が38度まで出て、また外来へ。
「以前出した薬が効いてくる頃。最後の風邪の症状でしょう」
「でもお腹も痛いんですが」
「ではお腹の薬だけ出しましょう。抗生物質はもう飲まなくて良いです」

私は薬をもらって帰る。その夜のこと。熱は、カーッと上がっていく。寒いぃ・・・と思い、体温を測ると39度になっている。
いかん! 体がどうにかなっとる!
救急車? と思ったりしたが、熱が下がったので翌朝、解熱剤を服用しまた外来へ。

この辺のパターンは旦那のときと全く同じ。
人はいざと言うとき同じ思考回路に陥るのか? 〜〜〜

「また熱が出てきついんですが。それに熱が高すぎると思うのですが」
と話すと、"何でかよく判らないので血液検査をしますか?" と聞かれ、そうすることにした。

検査を済ませ、結果を待つことしばし。また名前を呼ばれ診察室に入ると、
「検査結果を見ると肝臓の数値が大変なことになってます。おそらくウィルス性の何かが体の中で悪さしている所為だと思います。」
と数値を見せられた。
ここの病院は検査結果などがすぐに患者にプリントアウトをくれるので、分りやすくて良い。それを見ると、白血球数が 20,000 を超えているのが目に入り、愕然とする。旦那の病気の所為で正常値は頭に入っているノダ。明らかに多すぎる。
"なんでーーー?"
いったい何が私の体の中で起こっているのか?

「すぐ入院してもらって経過を観察し治療に入ります」
「は? 今日ですか?」

明らかに異常な数値と分ったし、どうなるのかとも脅えていたが、即入院は困る。
車で来ていたし (駐車料金がーー!)、何も持っていない (旦那のおかげで入院するのに最低必要なものがあると知っている)。一度家に帰らなくては入院できない、と医師に訴えた。

でも医師は OK を出してくれないのだ。
「うーん、大丈夫ですかねー。熱も高いし、この数値はねー、先にエコーをしましょう」
先に腹部のエコーを取ることになった。
検査待ち。待つ間が辛い。熱は37度台で下がらない。そもそも最初から解熱剤で下げていただけである。切れてきたので上がり始めたのだ。しんどいながらもエコーを終えて、また診察。
「エコーでは肝臓の方に取り立てて異常は無いようですね。では入院手続きをしていますので・・」
エエーーーっ、家に帰らんと!?
「・・一旦入院してください。それから外出という形で家に帰ってから、戻ってきてくださいね。」
あーん、先生ありがとう、デモ気を持たせるんだから、もう!
などという余裕はなかった。とにかく早く、体が動くうちに帰らねば! と思っていた。

そのとき気づいたのだが、医師が問題にしているのは、白血球数ではなく肝臓の一点張りだった。私は旦那の病気のせいか白血球ばかり気にしていたが(例: 私まで何かの血液疾患に? など)、もう一度検査数値を見直してみると、肝臓の状態を表す2種類の数値が異常値に。
平常時の100倍になっている・・・・。これはどうしたことか100ばい?・・・ でも入院も仕方ない、これじゃあなー、とあっさり諦めをつける。
そして旦那の病棟に連絡し、私に電話するように伝言してもらう。そこで、
・  私も入院することになった事
・  今日から入院するが一旦家に帰ってくること
・  入院期間は1〜2週間の見込み
と言うことなどを旦那に伝えた。

彼自身大変な病を抱え、精神的にもプレッシャーが懸かっている。そんな時に私まで入院すると言うと、ますますストレスが懸かるということで心配したのだが、知らせないわけにもいかない。
すでに何らかのウィルスを、私が病室に持ち込んでいる可能性もあるからだ。
彼の主治医とその辺を良く話し合ってもらうように頼み、私が来ない間の彼の生活についてなどを簡単に話し合った。
そして、ダッシュで病棟に行く。

看護婦さんが外来から案内しにきてくれた。最初、
「大丈夫ですか?車椅子で行きましょうか?」と言わたが、とんでもない!
「大丈夫です。歩いていきます」
外来で待っている時に「ご主人と同じ病棟にしますか?」とも聞かれていたのだが、
冗談じゃないよー、やーめてー!

いつも世間話をしているほかの患者さんや付き添いの奥さん達に、
「今日から患者デビューでーす」なんて言えるかっつ!!

その他にも、血液内科に "何か分らんウィルスに感染した私" が行くのは好ましくない、という理由もある。あそこの患者は多かれ少なかれ全員が免疫力に何らかの問題があるはずだから。伝染性のあるウィルスだった場合、大変なことになる。

そこで私は本館(旦那とは違う病棟)の住人となった。6人部屋だ。4人の先住者が居た。
一旦ベッドに横になり、初検温体験をする。血圧も測った。
いつも旦那がやっていることだが、自分が同じ事をするのは変な感じだった。
それが済むと外出届を出し、急いで家に帰る。家に帰って最低限の事を済ませ、家を出なければ。

最低限とは、
1.  冷蔵庫の中の生モノ(傷むようなもの)を処分
2.  ごみを捨てる
3.  植木の自動散水機に水を MAX補充する
4.  入院に必要なものを持つ
5.  旦那に必要なものを可能な限り持って行く
6.  銀行残高を調整し、不足が出ないようにしておく
以上の6点だ。

誰でも急に入院するときは最低これくらいしとかないと(3と5はのぞく)、困る事になる。ま、いろいろやってくれる家族がいるのなら別だが、一人暮らしの人などでは必須だと思う。
それはさておき、植木の水を補充しているあたりで、体が動かなくなってきた。何とか入院生活に要るものをかき集め、バッグ2個に放り込む。
一応、5時までには病院に戻ることになっているので、急ぎに急いで残りを済ませ、タクシーを呼ぶ。旦那から「病院に戻るときはタクシーで来るように」と言われていたので、何も考えずに済んだ。そうでなければ私はケチなので、定期を使って(病院までの通勤用定期を持っていた)JRやバスで来ようとして、倒れていたかも・・・。

それでも、"新聞を止めるのや身内への連絡" などは、タクシーの中で済ませる事になった。ギリギリだ。病院へたどり着くと、ちょうど5時。
パジャマなどは、(洗濯する元気がないだろうから)病院の寝巻きを借りることにする。それに着替え、自分のベッド&テリトリーに荷物をしまった。いよいよ、ダブル入院生活のスタートだ。

私が入院して何を最初にしたか・? と言うと、まず売店へ行ったのだ。そこでTVカードイヤホンを買う。入院生活の必需品だ。
私はTVを見ても、最近はニュースとかが多い。または "何かをしているときのBGMとしてつけっ放しにする"とか。ドラマとかはあまり見ないのだが、病院にいると否応無しにTVが友達なのだ。
退屈なときに本などを読めればいいのだが、病院では差入れしてもらわない限り、まともな本は読めない。売店に売っているものだけしかないのだ。その点、TVは毎日内容が違うし、点滴とか治療中でも見ることができるし、ありがたい存在である。
そのTVもカードがないと見ることができないし、イヤホンがないと音が聞こえない。旦那で経験済みなので、さくっと最優先になった。

そのほか、同室の先住者へあいさつ回りの手土産として、"生茶×人数" を購入。私は常識的な人間なので、礼儀などもおろそかにしないたちなのだ。長い目で見れば結局そのほうが自分のためだと思うからだ。
しかし今回ばかりは裏目に出てしまう・・・・・・。

病室に戻ると、先住者のベッドに声をかけ、
「今日からお世話になります。○○(私の姓)です」
と生茶を配って歩く。ま、いろんな人がいたと言っておこう。詳しくは後ほど。

そうこうしてベッドに戻り、熱を測ってみた。38度を越えている。ううう・・・
でも、もう入院しちゃったから安心だ。私には看護婦さんや先生がついているんだ。もう救急車を呼ぶかどうか悩まなくても良いんだと思うと、大変気が楽になった。
「携帯電話OKエリア」で旦那に携帯で連絡し、落ち着いたことを知らせる。ほっと一安心。晩御飯を食べてから抗生剤を点滴した。

そして、
「解熱剤も飲んでその日はおやすみなさい・・・」となるはずだった
のだが、そうはいかなかったのだ!!




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